果実と果実食動物の略史 [原著]
Fleming & Kress (2011) A brief history of fruits and frugivore. Acta Oecologica (in press).
Flemingさんが現在執筆中の本を簡単にまとめた論文。果実の進化と果実食動物の進化について、最新の系統樹の情報に基づいた解析を行なっている。20年ほど前から同じようなアプローチを取った研究を行っているので、その集大成といったところ。
液果は被子植物のさまざまな分類群で独立に進化しており、また鳥類でも哺乳類でも複数回の果実食が独立に進化している。鳥散布、霊長類散布、コウモリ散布の果実の割合を比較すると主要な分類群ではいずれも鳥散布が多く、霊長類散布やコウモリ散布の倍以上の割合を占めている。
個別に見ても鳥のみに種子散布される科はあるが、霊長類またはコウモリのみに散布される科はほとんどない。また鳥類と霊長類が散布する果実は他の散布車の組み合わせよりも圧倒的に多いことから、鳥散布型果実の進化によって、霊長類の果実食を促進したのではないかと考えている。果実や果実食動物の急速な放散が生じているのは比較的最近らしい。かなりさまざまな科の歴史についてわかっているらしい。
この論文、サイチョウの進化の論文で引用しておくべきだった内容を多数含んでいるなあ。もう少し早く手に入れば、とても役に立ったのだけど。
Flemingさんが現在執筆中の本を簡単にまとめた論文。果実の進化と果実食動物の進化について、最新の系統樹の情報に基づいた解析を行なっている。20年ほど前から同じようなアプローチを取った研究を行っているので、その集大成といったところ。
液果は被子植物のさまざまな分類群で独立に進化しており、また鳥類でも哺乳類でも複数回の果実食が独立に進化している。鳥散布、霊長類散布、コウモリ散布の果実の割合を比較すると主要な分類群ではいずれも鳥散布が多く、霊長類散布やコウモリ散布の倍以上の割合を占めている。
個別に見ても鳥のみに種子散布される科はあるが、霊長類またはコウモリのみに散布される科はほとんどない。また鳥類と霊長類が散布する果実は他の散布車の組み合わせよりも圧倒的に多いことから、鳥散布型果実の進化によって、霊長類の果実食を促進したのではないかと考えている。果実や果実食動物の急速な放散が生じているのは比較的最近らしい。かなりさまざまな科の歴史についてわかっているらしい。
この論文、サイチョウの進化の論文で引用しておくべきだった内容を多数含んでいるなあ。もう少し早く手に入れば、とても役に立ったのだけど。
2011-03-15 20:20
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