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森の植木屋さん:種子散布におけるゾウの役割 [原著]

Campos-Arceiz & Blake (2011) Megagardeners of the forest – the role of elephants in seed dispersal. Acta Oecologica (in press).

FSD2010で発表されたゾウの種子散布に関する総説。Campos-Arceizさんは東京大学で学位を取得後、シンガポール大学のCorlettさんのところでポスドクをして、現在はThe University of Nottinghamのマレーシア校で助教をしているらしい。Blakeさんはアフリカのマルミミゾウを中心に研究しており、アジアとアフリカでゾウの種子散布をしている二人が書いているので、非常に充実した内容。

わたしのサイチョウ類の総説と基本的な構成は似ているが、調査地間や種間でメタアナリシスに取り組んでいる点が優れている。まあゾウは3種しかいないので、必然的に調査対象が限られてしまうので、メタアナリシスができるのだろう。アジアゾウのところでわたしの論文が2つ引用されているのだけど、分内容分析についてはほとんと同じデータなので、本当は1つにまとめたほうが良い。

引用されているゾウの種子散布に関する論文のほとんど読んだことがあるが、こういった形でまとめられるとまだまだやれることは多い気がする。本当はわたしの総説でもメタアナリシスに持ち込めるようなデータもあったはず。再導入の効果を見るにはゾウは面白い調査対象だろう。
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