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熱帯雨林:生態・生物地理の比較、第二章:植物:熱帯雨林の基本単位 [書籍]

Corlett & Primack (2011) Tropical rain forests: An ecological and biogeographical comparison, Chapter 2, Plants: building blocks of the rain forest, pp. 32-75.

熱帯雨林を構成する基本単位となる植物の情報をまとめた章。生活空間としての物理的な構造とさまざまな食料を提供する資源としての植物についてまとめてあり、第三章以降に紹介される動物分類群のくらす場所としての位置づけ。前半は熱帯雨林の構造的な特性と種数について、各地で行われた毎木調査のデータを簡単にまとめて紹介している。

次に各地の熱帯雨林で共有している分類群(マメ科、イチジク属、ヤシ科、タコノキ科とパナマソウ科、ツル植物と着生植物、ラン科、林床草本)の特徴について簡単にまとめている。東南アジアの熱帯雨林だとブナ科とフタバガキ科、さらにフトモモ科、ヤシ科、キョウチクトウ科などが代表的な分類群。アフリカやマダガスカルでは、ディカペタルム科、ボロボロノキ科、クスノキ科、クワ科、ヤシ科、ラン科、新熱帯では、ウォキシア科、ノウゼンカズラ科、クリソバラヌス科、サガリバナ科、ヤシ科、タコノキ科、パイナップル科、サボテン科、パナマソウ科、トケイソウ科、オウムバナ科などが挙げられている。初版と大きく変化した点はないが、最近の生物地理の知見が引用されているし、生物の写真はカラーの方がずっと良い。

後半は各地の熱帯雨林を代表する分類群とそれらに関連する生物についての紹介。東南アジアのフタバガキ科については、比較的詳細な内容が紹介されている。
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