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ニホンザルの糞に含まれるヤマモモ種子の母樹を推定する [原著]

Terakawa et al. (2009) Microsatellite analysis of the maternal origin of Myrica rubura seeds in the feces of Japanese macaques. Ecological Research 24:663-670.

動物が散布した種子から遺伝マーカーを用いて母樹を推定する研究は増えつつあるが、日本ではまだまだ少ない。個体数が多いヤマモモを対象としているので、すべての親個体をサンプリングできているわけではないが、70haの調査地から203個体のサンプリングを行っている。

母樹からの距離は20-634mとかなりばらつくが、平均で270mとかなりの距離を散布されるらしい。また同じ糞に含まれている種子がさまざまな母樹由来である点がクリアーに示されている点は面白い。別の論文に書くのかもしれないけど、先行研究の屋久島のニホンザルの頬袋散布と比べると圧倒的に長い点を考察に書いてあっても良かったような気がする。

動物による種子散布の研究で、DNAマーカーを用いて親子判定まで行っている研究は今後、ますます増えてくるだろうし、霊長類研究者でこういったアプローチをとりいれる人も増えてくるだろうな。

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