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サイチョウの繁殖 [書籍]

Kinnaird & O'Brien (2007) The ecology and conservation of Asian hornbills: Farmers of the forest. Chapter 5, Reproduction: an extraordinary investment. pp. 105-127.

サイチョウといえば特徴的なのはその繁殖様式。鳥の中でも繁殖にかけている期間(4-5ヶ月)は長い部類に含まれる。先行研究の繁殖時期を一覧表にまとめてあるのは便利。このデータと降水パターンのデータと結実フェノロジーのデータを組み合わせることができると面白いと思うのだけどなかなかうまく行っていないのが現実。

繁殖フェノロジーのデータに比べて結実フェノロジーのデータの分散が大きすぎるというか調査努力量が足りていないというのが現実だろう。サイチョウが営巣木として利用している樹木サイズを平均値で示しているけど、ここは最小サイズで示した方が後半の保全につながなると思う。サイチョウの研究者の樹木の同定能力がどのくらいかによって大きく左右されるデータなので、どんな樹木が良く使われているかに関しては微妙。

オナガサイチョウが独特な樹洞のみを利用するというのもスマトラやボルネオでも同様らしい。野外調査では雛の成長曲線を描くことのできるようなデータをとることはまず無理なので、動物園で飼育されている個体の繁殖記録に基づいたデータがまとめられている点はよい。

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