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多様な動物によって作られる散布カーネルを推定する [書籍]

Dennis & Westcott (2007) Estimating dispersal kernels produced by a diverse community of vertebrates. In Dennis et al. (eds) Seed dispersal: Theory and its applications in a changing world. Chapter 9, pp. 201-228.

オーストラリアチームが行ってきた群集レベルでのseed shadowの推定を行っている研究のうち、ホルトノキ科Elaeocarpus grandisに関連した研究。一番のメインとなっているイチジクを利用する動物相とそれらが作り出すseed shadowを推定した研究は別の論文としてまとめているのだろう。

章の前半はOecologiaに論文として公表されている内容で、多種多様な動物と植物を機能群として扱うことの方法論的な話。後半がオリジナルのデータが含まれている部分で、実際にElaeocarpus grandisを利用する果実食動物によるseed shadowを推定している。ちょっと意外なのは林冠で食べられる果実の割合がかなり高く、林床に落ちる果実の割合が1割程度なところ。そんなに効率よく林冠で食べられているのだろうか?24個体を対象とした148時間の観察で16種665個体の動物が訪れているので、私が調査していたAglaia やCanariumと比べると訪問頻度はかなり高いけど、そんなに効率よく食べられているのだろうか?

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