SSブログ

新熱帯のマメ科の一斉結実と実生の生存 [原著]

Henkel et al. (2005) Mast fruiting and seedling survival of ectomycorrhizal, monodominant Dicymbe corymbosa in Guyana. New Phytologist 167:543-556.

熱帯林で単一種が優占する森はいくつか知られているけどこの種もそうらしい。新熱帯で優占しているマメ科のマスティングとそれにともなう実生の生存を追跡している論文。2003年のマスティング以前の実生・稚樹の生存率と2003年のマスティング時の実生の生存率を5つのプロットで比較している。種子の生産量は種子トラップではなく地表でカウントしているプロットが多い。DBH10cm以上の個体数密度で50%、BA換算で80%だから、かなりのものです。菌根の研究をしているだけあって、土壌データはしっかりと掲載されている。

イントロで熱帯でのマスティング現象として東南アジアのフタバガキ科をあげているけど、いわゆるGeneral floweringとランビルチームが呼ぶところの現象の面白いのはフタバガキ科以外の植物もかなりの頻度で参加するところがモノドミナントな森のマスティング現象と違うところなのだけどね。その辺はまだまだ宣伝が足りないということでしょうか。このマメは脊椎動物には食われないらしい。そんな種子もあるのね。いろいろとマスティングする種でのヘクタールあたりの果実生産量を計算している論文もあるらしいのでこれも読まねば(Green & Newbery 2002, Plant Ecology)。カオヤイの10年分のフェノロジー論文をまとめるには、ちとマスティングも勉強しないといけないか。植物名をネット上で検索すればたいてい何か写真が見つかるというのは便利な世の中になりましたな。

コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。