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森林伐採が霊長類の寄生虫感染に与える影響 [原著]

Gillespie et al. (2005) Effects of logging on gastrointestinal parasite infections and infection risk in African primate. Journal of Applied Ecology 42:699-707.

森林伐採がそこに生息する動物に与える影響を調べた論文はいろいろあるけど、これは数少ない病気の影響を調べた論文。糞の中に含まれている寄生虫を調べている。霊長類が減少することはいろいろと報告されているけど、その至近要因として何が効いているのかはよくわかっていないし、ましてや胃腸内の寄生虫と絡めた研究はほとんどない。

やはり野生の霊長類でも寄生虫の同定はかなり難しいらしい。結果はクリアーで、森林伐採で減少している種では寄生虫の感染も多い。伐採の影響で、行動圏が広がり、単純に寄生虫に遭遇する確率が高くなっているとか、栄養状態の問題とかいろいろあるらしい。伐採の影響について既に個体数減少などのデータがあって、森林の環境パラメーターなども収集されている場所だからこそ、それらの情報を生かすかたちで行われる研究だよなあ。

こういう研究って、実はピライさんがやれば一番よさそうなものだけどなあ。わたしが捕獲調査をしているネズミにしても、ピライチームが捕獲しているオオサイチョウにしても寄生虫のデータとかも収集すれば実はいろいろと面白いのだろうけど。
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