SSブログ

侵入種管理の先にあるもの [原著]

Hulme (2006) Beyond control: wider implications for the management of biological invasions. Journal of Applied Ecology 43:835-847.

侵入種問題を取り扱った特集号の巻頭緒言。invasive alien species (IAS)と略すらしい。IASの管理としてCBD(Convention on Biological Diversityの略)が3つのステップを提言しており、prevention、eradication、そしてこれら2つがうまくいかない場合にはcontrolを行うとしている。

図1に簡単にまとめられているが、実際の侵入過程と対応して、IASのIntroductionにはprevention、次の段階のestablishmentにはeradication、さらにIASがspreadする過程にはcontrolが当てはめられている。さらにIASがimpactを与えるような段階では、restorationやmitigationが対応している。実際の侵入種の研究とその結果の応用がうまく結びついていない理由として、これまでの研究のほとんどが問題点の指摘にとどまり、頑強な解決法を提示していない。研究がうまく応用されたとしても適切に前段階に応用されておらず、管理の幅を狭めている。

最後に侵入種に着目しているものの、その侵入種と相互作用までを考慮した生態系アプローチがとられていない、などが挙げられている。
コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。