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インドの有蹄類による種子散布 [原著]

Prasad et al. (2006) Ruminant-mediated seed dispersal of an economically valuable tree in Indian dry forests. Biotropica 38:679-682.

インドの大学院生Prasadさんの修士論文の内容の一部。地上性の大型哺乳類の種子散布に関連した文献は非常に少ないので、データは薄いけど価値が高いと思う。

ここであげられている4種の果実はいずれも典型的な哺乳類散布シンドロームに含まれる黄色や緑色で、ある程度大きい果実。野外での種子の発芽実験とシカの飼育個体に果実を食べさせて、吐き戻しまでの時間を計測している。吐き戻しまでの時間は比較的短く、平均でも14時間で、ほとんどが24時間以内に吐き戻される。カオヤイでホエジカを観察していたときにも気がついていたけど、やはり休憩しているときに吐き戻すらしいので、反芻と同じような手続きをとっているのだろう。

実験では全部が全部吐き戻されるわけではなく、78%の回収率。糞からは全くみつからないことから、残りの22%は消化されてしまった可能性が高いとしている。Terminalia belericaはカオヤイにもあったけど、道端の二次林やゴルフ場でしか見かけたことがないが、乾燥林の方では普通種だったのかもしれない。久しぶりに引用されている論文を発見。

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