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リクガメの種子散布 [原著]

Strong & Fragoso (2006) Seed dispersal by Geochelone carbonaria and Geochelone denticulata in Northwestern Brazil. Biotropica 38:638-686.

タイトルを読んだだけでは動物がわからなかったけど、リクガメの種子散布を調べた論文。こんなデータをまだ掲載してくれるという点ではBiotropicaも重要。固有種のリクガメらしい。リクガメの種子散布はまじめには研究されていないけど、果実食も多いので、実は種子散布者として重要なのかも。

糞内容分析、発芽実験、腸内滞留時間、移動距離といったデータがサンプル数は少ないながらも測定されている。腸内滞留時間の測定に当たり、リクガメの肛門付近にビニール袋をとりつけて、糞を回収している。野外で個体識別後、糸をつけて、最長5日間の移動距離を測定している。糞から回収された種子の発芽率は非常に高いものが多い(91-100%)。腸内滞留時間の測定はビデオカメラなどを用いた連続観察ではなく、24時間毎なのでデータがばらついているが0-4日間で、過去の研究から知られているグアバやマンゴーの種子を食べた場合の腸内滞留時間が2.6-6.6日なので、それ程悪いデータではなさそう。

これらの平均移動距離と腸内滞留時間から種子散布距離を推定している。面白いのは2日間まったく動かなかった個体とかがいるらしい。さすがカメ。

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