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植物の移動に対する種子散布と植食 [原著]

Vellend et al. (2006) Antagonistic effects of seed dispersal and herbivory on plant migration. Ecology Letters 9:319-326.

通常はアリ散布植物と考えられているオオバナノエンレイソウの種子がシカの糞を経由して種子散布されることで、長距離散布されているという論文をEcologyに書いていた人の続きの論文。セカンドのKnightさんは先月読んだ花粉制限のレビューを書いていた人で、オオバナノエンレイソウの個体群動態のデータも収集している。

この論文では、その個体群動態の追跡データとシカによる食害と種子散布の影響を行列モデルに組み込んで、移動速度がどのくらいになるのかを推定している。個体追跡データがかなり詳細なので、こういったモデリングもできるのですね。北アメリカの場合は氷河関連で、種子散布から推定される植物の移動速度と花粉分析などから推定される移動速度を比較して議論ができる点は面白い。日本だとみんな山の上に登ってしまっているから、単純に距離の効果だけで計算できないだろうし。

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