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ホンコンのシードレイン [原著]

Au et al. (2006) Seed rain into upland plant communities in Hong Kong, China. Plant Ecology 186:13-22.

ホンコンのヒヨドリの種子散布に関連した文献で、大型の種子散布者がいなくなった場合の種子散布過程はどうなるかという論文。基本のデータはシードトラップを用いて、回収した種子を3つの環境で比較している。ただし反復はないので、ちょっと傾向としては弱い。

東南アジア熱帯においてこういった種子トラップを設置した研究はあまり多くないので貴重。回収された種子の多くがヒヨドリ類によって種子散布されており(99%!)、コウモリ散布と考えられる種子は非常に少ない(ただし、イチジクは種レベルまで同定されていないので、かなりのコウモリ散布のイチジク種が含まれていると考えられる)。種子トラップは、プラスチックトレーを用いた形で、林床に設置されていることから、アリの持ち去りの影響はあるかもしれない。考察部分で、Niviventerの糞から種子が回収されることや、ホエジカによるChoerospondias axillarisの種子の吐き戻しがあることなどがちらっとふれられている。

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