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衛星追跡とコウモリの長距離移動 [原著]

Smith et al. (2011) Satellite telemetry and long-range bat movements. PLoS ONE 6:e14696.

オオコウモリを衛星追跡した先行研究の結果をまとめて、これまでの研究で利用されている追跡装置を評価した論文。いくつかの調査グループで独立に行われた研究成果をまとめた形。先行研究で利用されている追跡装置は3タイプ(12、18、22g)で、バッテリーは通常タイプと太陽電池で充電されるタイプ。

アルゴスシステムを用いた位置情報の精度についても検討している。システム上はエラーが最小のレベルで150m程度らしく、実際の測定データでも200m程の誤差が記録されている。ピライさんたちも同じシステムを利用していた場合、ローカルな種子散布の研究には使えないかな。

飼育個体を用いた研究では追跡装置やそのダミーとなるものを装着して、追跡個体にどのような影響があるのかを検討している。長期間の装着によって、皮膚に影響が出る可能性があり、特に大きすぎる首輪は摩擦などの影響があり、好ましくなさそう。サイチョウ類の調査でもこの辺の基礎情報をハラバラのオオサイチョウなどを用いて押さえておく必要があったのではないかな?

オーストラリアのオオコウモリを対象とした研究で1500キロを超える長距離移動が記録されているらしいので、そちらも目を通す必要がある。
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