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熱帯間比較研究の重要性 [総説]

Corlett & Primack (2006) Tropical rainforests and the need for cross-continental comparisons. Trends in Ecology and Evolution 21:104-110.

2005年に出版されたPrimack & CorlettのTropical rain forestsを基礎にしたレビュー論文。一度でも本を読んでいると非常に話がわかりやすい。この文献では、新熱帯、アフリカ熱帯、東南アジア熱帯、マダガスカル、ニューギニアと熱帯林を大きく5つのブロックにしている。本から文献情報が新しくなっている。

ランビル本からも引用されている文献があるので、やはり読んでおく必要がある。特に系統関係の論文や分子データを用いた論文は私があまり読んでいないため知らない文献が多い。

キバレ国立公園の30年間 [総説]

Chapman et al. (2005) Thirty years of research in Kibale National Park, Uganda, reveals a complex picture for conservation. International Journal of Primatology 26:539-555.

基本的にはこれまでにキバレ国立公園で行われてきた過去30年間の研究と保護活動のレビューで、キバレの研究の歴史を知るにはちょうどよい論文。大規模投資が行われた後の状況に関しては、日本の大型プロジェクトなどでもありがち。

変化する環境における熱帯林 [総説]

Wright (2005) Tropical forests in a changing environment. Trends in Ecology and Evolution 20:553-560.

熱帯林の現状についてのレビュー。引用文献は参考になります。熱帯といっても、主に南米のデータに基づいた議論がなされている感じがします。まあ、研究のほとんどが南米で行われているから仕方がないか。

RAINFORネットワークの研究を数多く引用していると同時に、その問題点も指摘している。繰り返しセンサスを行っているプロットデータの問題点をわかりやすくまとめてあり、勉強になりました。Chapman et al. (2005)の長期間フェノロジーデータをうまく結びつけるような研究ができないだろうか?タイでも比較可能な形での長期間のフェノロジーのモニタリングを続けるような研究をやりたいものです。

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