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有用資源を見つけて侵入種の種子散布を妨げる [原著]

Guzzetti et al. (2017) Bioprospeting on invasive plant species to prevent seed dispersal. Scientific Reports 7:13799.

DNAバーコーディングで鳥類の果実食を明らかにした研究の続き。イタリアで外来種として問題になっているスイカズラ、ヨウシュヤマゴボウ、セイヨウミザクラの3樹種はいずれも液果をつけ、動物による被食散布によって分布域を拡大していると考えられる。増加しつつある外来種を有効利用する方法として、それらの果実から有用資源を探してみましたという研究。

いずれの植物も抗酸化作用とか総フェノール量は熟した果実よりも未成熟な果実で多い。また成分分析の結果、市場価値のある成分も抽出することはできそう。若い果実を採集することで、鳥類による種子散布の機会を減らすことになり、結果的に分布域の拡大を制限することにつながるかもしれない。アプローチとしては、増えすぎた植物や動物から有用資源を探す日本で研究と似ているか。

こういった形式の研究であれば、わたしの職場でも共同研究になるか?
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