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遅く結実するナンキンハゼの種子散布 [原著]

Jaryan et al. (2016) Late fruiting in Sapium sebiferum: an effective dispersal strategy. Tropical Ecology 57: 375-379

インドのパランプールで外来種として分布拡大しているナンキンハゼの結実フェノロジーと果実消費者を調べた研究。ポイントは、在来種がほとんど結実していない11月から1月にナンキンハゼは結実するところ。この時期には、果実食鳥類が利用できそうな果実資源はほとんどないため、ナンキンハゼに多様な鳥類がやってきている。

Berberis lycium、Celtis australis、Ehretia acuminata、Ficus palamata、Grewia optiva、Persea odoratissima、Prunus cerasoides、Pyrus pashia、Rosa brunonii、Rubus ellipticus、Sapium sebiferum、Syzygium cuminiの開花・結実フェノロジーを調べており、在来種は11月までに結実が終わる。一方、ナンキンハゼは11月から1月にかけて結実する唯一の樹種。他の樹種と結実時期が違う植物には2-4月に結実するヒマラヤザクラPrunus cerasoidesもあるけど、こちらは在来種らしい。

果実消費動物の観察はフェノロジー観察のおまけで、集中的に対象や期間を決めて観察しているわけではない。それでも20種もの鳥類がナンキンハゼの果実を利用していることを記録している。インドコサイチョウも食べに来ている写真も掲載されている。落葉しているし、観察しやすそう。
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