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コロブスによる種子散布:テングザルの事例 [原著]

Matsuda et al. (in press) A short note on seed dispersal by colobines: The case of the proboscis monkey. Integrative Zoology. DOI: 10.1111/1749-4877.12033

通常、植物の葉や若い果実を利用して、種子食害がメインだと思われているコロブス類が実は種子散布にも貢献している可能性を指摘した論文。400個の糞内容分析のうち、43個の糞から小さな種子(Ficus、Antidesma、Nauclea)を見つけている。ただし、発芽実験はおこなっていないので、発見した種子が発芽可能な状態であったかどうかまでは確認できていない。

テングザルが散布している種子の大部分は、他の果実食動物がもっと効率よく散布している可能性が高い。しかし、旧熱帯地域において、霊長類の中で占めるコロブス類の割合は高いし(まったくいないカオヤイは例外としても)、トータルで見れば、毎年、かなりの量の種子を散布している可能性がある。

以前、Journal of Tropical Ecologyに掲載されていたげっ歯類の糞内容分析(http://fsd-memo.blog.so-net.ne.jp/2009-08-20)と同じような体裁の論文だけど、Corlettさんが書くようにすすめたのかな?
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