南インドの森林における鳥類による果実食と種子散布 [原著]
Balasubramanian & Maheswaran (2003) Frugivory, seed dispersal and regeneraton by birds in south Indian forests. Journal of the Bombay Natural History 100:411-431.
今更ながらだが、非常に貴重な情報が含まれている論文。形式は3箇所の森でこれまでに行って来た果実と果実食動物の相互作用について総説だが、ニシインドコサイチョウOcyceros griseusの種子散布に関連した情報は初見。営巣木12本を対象として、Kinnaird(1998)と類似した方法を用いて、営巣木の入り口とその反対側に実生枠を設定し、実生の個体数を比較している。統計処理は微妙だが、12箇所のうち10箇所で入口側の方で実生数が多く、サイチョウの種子散布の影響がでているらしい。
また、Olea diociaとPersea macranthaの2種については、営巣木の下で回収した種子と果実から取り出した種子の発芽実験を行い、サイチョウが散布した種子で発芽率が高い。4ヶ月間の追跡調査で、かなりの種子は発芽していると思われるので、この差はかなり大きい。論文末の南インドの果実食鳥類のリストと動物散布型の果実のリストは有用だが、どの種がどの種を食べているのかの情報が掲載されていないのがもったいない。これだけのリストがあるのであれば、面白い解析ができそう。
今更ながらだが、非常に貴重な情報が含まれている論文。形式は3箇所の森でこれまでに行って来た果実と果実食動物の相互作用について総説だが、ニシインドコサイチョウOcyceros griseusの種子散布に関連した情報は初見。営巣木12本を対象として、Kinnaird(1998)と類似した方法を用いて、営巣木の入り口とその反対側に実生枠を設定し、実生の個体数を比較している。統計処理は微妙だが、12箇所のうち10箇所で入口側の方で実生数が多く、サイチョウの種子散布の影響がでているらしい。
また、Olea diociaとPersea macranthaの2種については、営巣木の下で回収した種子と果実から取り出した種子の発芽実験を行い、サイチョウが散布した種子で発芽率が高い。4ヶ月間の追跡調査で、かなりの種子は発芽していると思われるので、この差はかなり大きい。論文末の南インドの果実食鳥類のリストと動物散布型の果実のリストは有用だが、どの種がどの種を食べているのかの情報が掲載されていないのがもったいない。これだけのリストがあるのであれば、面白い解析ができそう。
2010-12-23 22:18
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